14.6. 科学のプロセス : 隕石が恐竜を死滅させたのか
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観察
化石記録は気候が寒冷になり、浅い海は大陸低地から後退したことを示している 多くの植物種も死滅したことを示している
1980年に、約6500万年前に堆積した岩がイリジウムに富んだ粘土層の薄層を含むことを発見した イリジウムは地表ではまれな元素
隕石や地球に時折降ってくる地球外の物質中には普通に見られる
疑問
イリジウムの層は、大隕石か小惑星が地球に衝突したときに大気中に撒き散らした大規模な粉塵の雲が降り積もってできたものであろうか
仮説
6500万年前の大量絶滅は地球外物質の衝突により起きた
予測
この時代の巨大な衝突によるクレーターが地球の表面のどこかで見つかるはず
これは直接の実験ではなく検証可能な観察に頼る発見科学の良い例 発見
1981年に、二人の石油地質学者はアルバレズの仮説により予測された結果を発見した
約180kmの幅であり、予測された年代に、直径10kmの隕石か小惑星が地球に衝突したときにつくられ、世界に保有されている核兵器を合わせた場合よりも数千倍も大きなエネルギーを放出した
このような雲は、太陽光を遮り、何ヶ月にもわたり気候を激しく混乱させ、多くの植物種を死滅させ、その後にこれらの植物に食糧を頼っていた動物も死滅させたであろう
議論はこの衝突が単独で恐竜を死滅させたか、あるいは他の要因も関与していたかについて続けられている
多くの科学者は、チクシュルーブ・クレーターをつくった衝突が地球規模での気候変動と大量絶滅の主要要因であることでは一致している